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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『増補 大江戸死体考』


国立公文書館にお勤めの氏家幹人さんは、
市井の人々が書き残したような雑記やら
さまざまな記録を事細かに調べ上げ、

世間に流布する、いわゆる表舞台の「江戸」とはまた違う
時代の真実、というか人の世の現実を引き出して
わかりやすい文章で教えてくれる歴史研究家です。
 
 

 
著名な方ながら、私は読むのが初めてで、
この本は、ずいぶん前にヒットしたらしいのですが
「増補版」として今回新たに発行されたもの。

おどろおどろしい表紙絵とタイトルですが、
いや~面白かったですね。とても興味深かった。

江戸時代のことを学ぶにあたり、表面的な情報だけでは物足りず、
かといって自分で古書を探し出して読むこともできず、なんとなく
もどかしい思いがずっと残っていたのですが、
なかなか話題にしにくい、今よりもっとプリミティブな人々の暮らしが
実感をもって伝わってきて、やっと納得できた感じです。

これは「人斬り浅右衛門」を取り上げたお話で、
麹町は平河天満宮の隣に居を構えていた山田家が
刀剣の鑑定を兼ねて「試し斬り」を行う役目を
何代にもわたって、明治維新で死刑が縊首に変わるまで
引き受けていた、その時代背景が描かれたものです。

江戸の初めは、荒っぽいお殿様などもこぞって「試し斬り」を
していたようなんですが、次第に「人としてどうか」という道徳観が
生まれ始め、それはプロの仕事となり、それがまた一人減り、二人減りして
結果的に、山田家だけが残ったという次第。

山田家は浪人の身分ながら、その技ゆえに多くの弟子をとり、
優秀な後継者を得て、さらに死体の臓腑から作った丸薬で大儲けした由。
家の蔵には受刑者の死体が常に置かれる、特異な家ではありました。

刑の執行を司る牢屋奉行と、刀剣の試し斬りを頼む武家と
需要と供給の調整を図りながら、他に代わりのいない立場で
死体、ときには生きたままの罪人をめった斬りにするという
何ともおどろおどろしい運命を背負った数奇な家は

時代が進むとともに、人体解剖のために死体を求める医師らとも
バッティングしながら、徐々に家業を収縮させていくのでした。

氏家さんの本は他にも多数あり、どれも大変興味を惹かれるものばかり。
順次読み進めていこうと思います。

また、国立公文書館のHPを見ると、過去の展示に使用された
文献の簡単な内容紹介などもあり、見て飽きません。
公文書館ってナルホドこういうとこなのね。
近々、こちらにも行ってみたいと思います。


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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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