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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『クレーヴの奥方』


光文社の新訳本ですが、この小説が書かれたのは17世紀末とのことで、
日本では徳川綱吉将軍のころでしょうかね。調べたところ。

物語の舞台はさらに百年前の16世紀。フランスはアンリ2世の時代のお話で
今にたとえれば、明治時代の話を書くって感覚でしょうか。
 
 
書き手のラファイエット夫人というのは、夫の苗字なんだけど
没後80年にして初めて名が明かされるまで、匿名の小説だったそう。

中身はといえば、宮廷における不倫話です。
宮廷に出入りして、王家を取り巻く高貴な方々の色恋沙汰が
散りばめられたお話なのですが、なんだろう、このデジャヴ感。

なんだか源氏物語に似てるなーって思ったら後書きにもそうあった。
あちらより500年ほど後だけれど、恋の何たるか、女の品定め、
未婚も既婚も関係ない自由奔放な愛欲の世界は
万国共通のテーマなのだろうか。ううむ。

さて、ヒロインは見目麗しきシャルトル嬢です。
厳格な母によって育てられた彼女は、色恋で身を滅ぼしてはならぬという
教えを守り、家格の釣り合う誠実な夫に強く乞われて穏やかな結婚をします。

とはいえ、愛することを知らぬ妻は、夫の熱き想いに応えられない。
結婚前と同じように、妻に片思いし続ける夫の苦悩。
夫に申し訳ないと思いつつ、そんな彼女はついに恋をするのです。
宮中で出あった、やはり見目麗しき独身男のヌムール公に。

許されざる恋の罪悪感で、彼女は胸が張り裂けそう。
自分の気持ちを押し殺すことに耐えかねたある日、なんとなんと
夫に打ち明けてしまうのです。そして誓いを立てる。
いくら心が揺れても、善悪をわきまえた自分は決して不倫はしないと。

夫は夫で、妻が他の男に心を奪われていることに苦しみながら
不貞をしないという妻を赦して結婚生活を続けるのです。

という、理解不能な、もどかし〜超超超プラトニックな
悲恋物語なんですよ。周囲が乱れまくっているというのに。

当時ベストセラーとなったらしいコレは、一体どんな位置付けなのかと思ったら、
心理小説というスタイルが、何より斬新であったとのこと。なるほどねー。

というワケで、今さらネタバレでもないと思うので言っちゃうと、
禁断の愛は、1ミリも進展しません。
かたくなに進展させない女の気持ちと、隙あらば近づこうとする男の気持ち。
奇妙な三角関係の深層心理を、辛抱強く読み込んでいくところに
この小説の価値があるのでしょう。

ヒロインと周囲の人物以外は、すべて実在する人々とのことです。
現実の男女関係の乱れっぷりの方が関心が向くかも。
フランスの宮廷モノが好きな方にもオススメと思います。


 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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