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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『その姿の消し方』


堀江さんの本は、ほんとうにほんとうに、
たとえば小説であっても あまり起伏はないのだけれど、
日々のあれこれを、人びとの心の奥を繊細な表現で 
点描のように淡い色彩に表したものが多いのです。
 
これはエッセイの形だけれど、創作の範囲はよくわかりません。

 
若い頃、留学先だったフランスの、蚤の市で手に入れた
古い絵葉書の差出人は、名もなき市井のひと。
定型詩のような文面が気になって、あれこれ調べるうちに
偶然に助けられながら 不思議な縁で彼のルーツにたどり着く。

・・・
堀江さんの作品では、かつて女性誌『クロワッサン』に
連載されていたエッセイの中に、キュリー夫人とその娘イレーヌとの
往復書簡について書かれたものがありました。

研究第一の母が、長く家を離れるたびに娘と交わす手紙は
ときに通信教育の添削のようでありながら、母子の情が
通い合うもので、偉人伝で読むキュリー夫人像とは
また違う、人間的な一面を浮かび上がらせていました。

そのときの読後感を彷彿させるような、今回の作品。
絵葉書の詩人は、会計監査管を務めた、文学的には無名のひと。
同じ女性に送り続けたはがきには、片恋ともとれる思いがあふれる。

絵葉書の最初の出会いから、何年もの時をかけて
同時代に彼と生きた人びとと出会い、自分もまた
学生だった青年期から壮年期へと歳を重ねていく。

誰にでも等しく流れる時間の中で、昔と今の移ろいを
選び抜かれた言葉で静かに描いた、素敵な素敵な作品です。

相変わらず、
ここで終わり? 感は否めないのだけれども、
するりとかわされる、その感覚こそが堀江さんだったと再認識。
 

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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