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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『青いノート・少年』


吉屋信子さんのご本が新刊になって出てたので
いと懐かしく、手にしてみたのでした。
表紙絵は、松本かつぢさん。
 
 
この手の少女小説を、小学生の頃のわたくしは貪るように読んだものでした。
洋モノでは、アンシリーズをはじめとするモンゴメリ作品、オルコット作品、等々。
小林少年やホームズ、ルパンにもハマりつつ、その一方で
どっぷり夢の少女世界に身とココロを浸したものでした。

「おかあさま」「おにいさま」と様づけで家族を呼ぶ上流家庭。
「崇拝」とかいう言葉も、わたくしは少女小説で学びました。
「好き」なんてありきたりの感情でなく、
俗なものとは無縁のそれは、もっと高邁な精神でした。
復刊されるってことは、今もまだ根強い懐古ファンがいるってことね。

ここに出てくる「少女」は、昭和初期の生まれ、
つまり私の母世代が少女であった時代のお話です。

敗戦によって財を失い、豊かな暮らしを奪われながらも、
貧すれど鈍せず、と言いましょうか、
繊細な心と誇りをもって、凛として生き抜く少女たち。

満州からの引揚者の同級生だとか、修学旅行に自分のお米を
持っていくだとか、戦後のリアリティを散りばめつつ、
やはりそこは、お嬢様の夢と憧れの世界。

今は亡きおにいさまが遺したノートに、日々の思いを書き綴る『青いノート』と
腹違いの弟を、こっそりかわいがる『少年』
2編とも、独特の世界観に感じ入りながら読みましたが・・・

物足りない。

いや何がって、ストーリーが。
今さらそんなこと言ってどうすんの、ですけど
『青いノート』は、最終ページをめくっても、話が終わったことに気づかなかった。
えっここで終わり??

『少年』は、ここから展開していくのかと思ったところで
肝心の少年が疫痢で死んでしまうらしい。ってそんな。
修学旅行に行ってる間に。

ううむ、こういうストーリーで満足できる時代があったんだなあ。
最近の事細かに書き綴られる小説を読みなれてしまうと、
手書きの時代のアナログ小説が、何か肩透かしを食らうような
心もとなさを覚えてしまうのだわと、しみじみいたしました。

このところ読み直す昔の名作小説が、けっこうどれもそんな感じで。
時代とともに小説そのものの情報量が増えているのね。

ちなみに吉屋さんとはどんな方だったのかと調べたら、
LGBTの方だったのですね。
秘書にしてた女性を、戸籍上では養女として生涯のパートナーとしたらしい。

やはり夢見る乙女の描く理想の男性像を
生身のオトコに見出すことはなかったのかもしれない、
というのは穿った見方でしょうか。


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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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