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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
頭の凝りをほぐします、『ホモサピエンスの瞬間』。
homosapience.jpg
松波太郎:著 文藝春秋

また、芥川賞落選作を読みました。

主人公は毎週老人介護施設にマッサージ治療に通う鍼灸師。
ある老人の首の凝りをほぐしているうちに、
その老人の日中戦争時の記憶を呼び起こしてしまいます。

ホモサピエンスは、人間が人間らしさを脱ぎ捨てた
「動物」「生物」としての存在。
ある瞬間にホモサピエンスに還ってしまったという
閉じ込めた記憶の扉が、整体によって開いて、そして…。



というあらすじを説明してもよくわかりませんよね。
「整体で身体の記憶と歴史を探る、意欲作」(文藝春秋サイト)だそうです。

第154回芥川賞の候補作は6作品あり、
ご存じのように滝口悠生さんの『死んでいない者』と
本谷有希子さんの『異類婚姻譚』が受賞しました。

残りの4作品の中で、
たぶん一番評価されなかったのがこの作品です。
「実験小説まで行き着けず、実験の段階で終わってしまっている」(山田詠美)
「現世人類の身体感覚をアクションペインティング風に
素描してみたかったのだろうが、空振り三振に終わった」(島田雅彦)
「いったい何を読者にもたらしたかったのかがまったくわからない」(宮本輝)

ここまで言わなくたっていいじゃない、な選評です。

でも、重たい記憶とばりばりの肩凝りを抱えて生きてきた
老人・五十山田さん(仮名)と
ほんとは鍼灸師なのに
マッサージや整体で生活費を稼いでいることへの屈託のある主人公の間に
直接身体を触れ合うことで生まれてくる、流れ込んでくる感情があることは
なんとなく理解、共感できるように思いました。

単行本の表紙は、この変な気の流れにぴったりなイメージ。
松波太郎さんが、酷評にめげず、
次もまたチャレンジングな小説を書いてくださるように願っています。


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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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