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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『未成年』


一気に3本めのUP。
マキューアンの『未成年』です。

いやいやイギリスものは
やっぱ面白いわー。
表紙絵もいいですわねー。 

 
主人公は59歳の裁判官フィオーナ。
法曹界のエリートとしてキャリアを積み重ねる還暦目前の彼女は、
子どもはいないけど、同い年のイケメン大学教授の夫、ジャックと
互いの誕生日にサプライズを仕掛け、キスを交わし合うほど、
いまだラブラブの夫婦関係・・・のハズが、

7週間あまりのセックスレスを理由に、夫は
エクスタシーを求めたいから、若い女の元へ行く、
と、ある日突然一方的に家を出ていってしまいます。

たった7週間で? 59歳で? とか、愛に不得手な日本人感覚で
そんなところに引っかかってると話が進まないので先行きますが、
なんたってジャックは、すっかり白くなった胸毛に櫛を入れる男なんです。

もちろんフィオーナはそんなことに落ち込んではいられません。
次々と押し寄せる、迷える人々の訴えに耳を貸し、
公正な裁きを与えなくてはなりませんから。

という大人の物語なのですが、骨格は
「エホバの証人」の両親を持つ白血病の少年に
輸血をさせたい医療機関と、宗教的理由からそれを拒む
一家との争いがベースとなっています。

さて、それからの展開はネタバレとなるので書けないのですが、
優秀な裁判官として法廷で活躍するフィオーナと、
彼女の充実した人生と、いまだ恋人と呼べそうな夫との不確かな関係と
そして、そんな彼女に深く関わろうとする「少年」の存在、
という、いくつもの要素が複雑に絡み合った、読み応えのある1冊です。

いずれの描写も手ぬかりなく、特に「家庭部」という、日本では家庭裁判所のような
ものでしょうか、問題ある家庭に第三者が介入する様々な裁判の実例を
リアリスティックに描くことで、フィオーナの責任の具体性、重さがよくわかるし、
イギリス社会の実情も伝わってきます。

また、風景や室内の装飾、物語の重要なモチーフとなる音楽の扱い方も
ひじょうに手が込んでいて、充実感をもって読み進むことができました。

物語の終わりも、なるほどそういうことねと納得したのですが、
しかし読後3時間ほど経ったところで、

よくよく考えると
めっちゃ利己的なナルシスト夫婦じゃね?


って感じがフツフツしてきて、どうにもぬぐえません。
これはぜひ、他の方々のご意見も聞いてみたいところです。
読まれた方は、教えてね。
 
さて、このままではベスト本が見つからないまま年が明けてしまう。。
あと2冊、手元にあるので、それに賭けてみます。
 

 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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