♪おすすめ Blog

カテゴリ

最新コメント

Link

ブックオフオンライン【PC・携帯共通】

このブログをリンクに追加する

プロフィール

おもしろ本棚

Author:おもしろ本棚
読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

検索フォーム

月別アーカイブ

QRコード

QR

おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
出たっ、今年のベスト!『子供時代』!
kodomojidai.jpg
著者:リュドミラ・ウリツカヤ 訳者:沼野恭子
絵:ウラジーミル・リュパロフ 
新潮クレストブックス 2015年


ベスト本に出会えないとお嘆きのままりん、ごめん。

短い童話集ですが、
本にふれる幸福が詰まっている一冊に出会いました!
絵も装丁も素晴らしく、全部含めて今年のベストです!!

リュドミラ・ウリツカヤを覚えているでしょうか?
『ソーネチカ』『通訳ダニエル・シュタイン』で
わたしの心を揺さぶったあのロシアの女性作家です。


彼女が6歳くらいのときの記憶を下敷きにした
1949年、ファシスト戦勝利の4年後、
スターリン時代のモスクワとおぼしき街を舞台にした
6つの短編で構成されています。

6つ目のお話の主人公ゲーニャの誕生日に集まる12人の子どもたち。
あ、この子は屋上から落っこちたあのいたずら坊主だ、
幼い姉妹はキャベツを買いに寒い路地に並んだ子たちだ、という具合に、
同じ通りの一角に住む人々が順番に主人公になったことがわかります。

貧しい街の小さな一角で起きたささいなできごとを集めただけなのに、
世界中のどこにでも起こりそうで、
どんな時代のどんな境遇の人にも覚えのありそうな
子供時代のちょっとした奇蹟の切り取り方、差し出し方が素晴らしい。

「起こりそう」「ありそう」と思えるのは
丁寧に書き込まれたディテールに引き込まれるからです。

サモワールに取り付ける煙突や
骨と皮ばかりの馬に曳かせた荷車のがらくた屋や
「毛皮のコート」と呼ばれるフラシ天のジャケットなんて
実際には見たこともないのに、ウリツカヤの文章を読むと
その匂いや手触りまでしっかり感じられる気がするのです。

そして、大人になるまでお互いに知らなかったけれど、
同じような時代に同じような場所で
子供時代を過ごしたリュパロフの絵!
この本のために描かれたものではないというのに、
ウリツカヤ・ワールドに似合いすぎです。

自分でも持っていたいけど、人にあげたくなる本という意味で
断断トツトツ、今年のベストですーっ!


スポンサーサイト

テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://marmadays.blog2.fc2.com/tb.php/874-a5e58a4f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)