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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『離陸』
離陸離陸
(2014/09/11)
絲山 秋子

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絲山秋子さんを読むのは、よく考えると初めてのことで、
短編がお得意な方らしいのですが、これは長編ミステリ?もので
ややチャレンジングな作品のようでした。

だからというわけではないのですが、
 
 
これが「持ち味」というものが、今一つつかみきれなかったように思います。
何となく、もっと尖がったシビアなイメージを持っていたのですが
なんともファンタスティックで優しい色合いの作品でした。

主人公の佐藤弘(ひろむ)は東大を出て国交省に入り、
念願通りダムの現場に赴任し、その後はパリのユネスコへ行き、
帰国後は本庁、さらに九州に赴任・・・という順風満帆な
エリートコースを着々と歩む一方で、

乃緒という不可思議な女性との短い恋に破れ、幾つかの付き合いを経て
フランス人の恋人を得る、満ち足りた穏やかな男性です。

しかしそんな彼の生活を、とっくに音信不通となった乃緒の男友達が現れてかき回す。
マルティニーク出身でフランスに住む彼、イルベールは彼女が行方不明であること、
彼女の幼い息子を預かり、育てていることを佐藤に知らせる。

という謎解きから始まる物語は、佐藤の家族、同僚、上司、赴任先での知り合い、
学生時代の友人と、次から次へと人びとが行き過ぎて、ふわふわとしてる間に
いくつもの愛しき人との別れを迎え、肝心の乃緒の正体がよくわからぬままに
気づけば15年もの月日が経ってしまうのですが。

いろんな人が出る割に、佐藤は誰にも執着していない。
いや、感情の流れは文章に書かれているのですが、どうも伝わってこないというか
人間関係にとても淡白でドライな印象を受けてしまう。

なんとも言い難くて、他のサイトでレビューを見ると、その多くが
「村上春樹に似て非なる」的なコメントを載せていて、
あーそういう小説を書くひとなんだ?と今さらながら驚いたのでした。

もちろん村上サマとは全然違う。どうにも歯がゆいというか
正直いうと物足りなさを感じて消化不良のままに終わった気がします。

・・・・

その一因として。
佐藤は故郷が三重県の四日市という設定なのですが、絲山さんが
特にこの地に深いかかわりがある方ではなさそうなのに、
なぜこの地味な地をあえて選んでいるのかなということ。

バリバリ三重県中勢部のネイティブなワタクシとしては、ここにある
「なんちゃって伊勢弁」がどうにも受け付けられず、妙な方言の使い方が
いちいち突っかかり、読む手が止まってしまうのでした。

特に「三重県人は自分のことを関西人と思っている」などと佐藤が語るくだりで、
いやいや三重県人は三重を関西だなんてちーっとも思ってませーん!!!
と叫んでしまいそうになりました。
伊賀上野あたりならまだしも、四日市や津の中勢部は違います!

じゃなんなの?と聞かれれば、
「関西ではなく東海かな、っていっても愛知岐阜三重と呼ばれる三番手だし、
そこは突っ込まずスルーしてください」てな感じの「気にしぃ」なんです。
しかし「お伊勢さんあるし」てとこで絶対的なプライドを保ってるというか。

てなわけで、土地の空気や匂いはちっとも描かれないし、ストーリー的にも
四日市である必然性もどこにもないし、なんだか?な違和感が満ちてしまって
人種差別の悲惨な歴史を持つマルティニークの話さえも表面的に受け止めてしまいました。

どうせなら、べったべたの完璧な伊勢弁でうならせてほしかったぞ、

て、そこ?
 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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