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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『波の音が消えるまで』
波の音が消えるまで 上巻波の音が消えるまで 上巻
(2014/11/18)
沢木 耕太郎

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沢木さん初の小説が、アジアを舞台にした青年の物語と聞き、
あの『深夜特急』の興奮が再び味わえるかもという期待で
手にしたのでした。
 
 
舞台は1997~1998年のマカオです。
香港返還の歴史的記念日に、そうと知らずバリ島帰りのトランジットで
慶徳空港に降り立って、宿が取れずにジェットフェリーでマカオに行った、
元サーファーかつカメラマンの航平。

中学時代から波を追いかけ、定職にもつかず
心の欲するまま生きる彼にはどこか人を引きつける魅力があって、
多くの出会いに支えられ、その場当たり的な生き方が成り立っていく。

そんな彼は、マカオのカジノで運命的にバカラと出会う。
博打とは無縁の人生だったのに、トランプでどちらの目が勝つかを
競う、ごくごく単純なバカラに彼は深く魅入られ、稼ぐことよりも
その目を読むことに執念を見せる。

時代は違えど、若さに身を任せて旅する作家が主人公に重なり、
アジアの景色も不夜城のカジノも、まさにあの
『深夜特急』の世界が蘇り、懐かしくも面白くあったのです。

生に執着せず、欲望のまま博打に溺れていく男を描く物語は
ある種のデカダンス文学と呼べるのかもしれませんが、
バカラの目に賭ける凄まじい集中力には、
博打打ちのとてつもない生気=エネルギーがみなぎっています。
麻雀小説ならぬ、夢追うバカラ小説なのです。

ただ小説としては食い足りないところもあり、物語の展開には
疑問も残るところが多々あるのですが、久しぶりに
心惹かれるアジアを満喫したのでぐっど、とします。

余談ながら、バカラの仕組みを知るうちに、何年か前に
興味を持って調べたFXバイナリオプションを思い出しました。

超超短期のFX取引ですが、これは実際の売買ではなくて、
ただ証券会社を相手に、5分後、10分後など一定時間後の
為替レートが指定金額より上がるか下がるかを賭けるだけのもの。

方式はいろいろあるのですが、確率論から出目を解いていく
ノウハウ本を何冊か読んでデモ取引をしているうちに、
必勝法などないということがとてもよくわかってきた。
まさにバカラの目の読みと同じ。

博打要素が強いと見切って、再び株の方に目を向けたのですが、
まさに、負けがこんだときほどエンドレスにはまっていく、
泥沼式の誘惑を、つくづく思い知った小説なのでした。

波の音が消えるまで 下巻波の音が消えるまで 下巻
(2014/11/18)
沢木 耕太郎

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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