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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
気持ちよく一気読み「サラバ!」。
サラバ! 上サラバ! 上
(2014/10/29)
西 加奈子

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作家生活10周年目の大長編「サラバ!」で
直木賞をかっさらった西さん。

わたしのお気に入り作家の一人ですが、
数年前の当読書会で課題本に推薦した
「きりこについて」が散々な酷評にあって以来、
いつか、みんなが「ぎゃふん」と言うような傑作を書いて
この悔しさをはらしてね、と勝手に肩入れしてきました。

どうだ、まいったか、ぎゃふんと言ってね!
と思った今回の受賞。
やっとその受賞作が読めてうれしい!



西さんと同じ年、同じテヘランで生まれた
圷歩(あくつあゆむ ♂)が主人公。

常に「わたしを見て!」という強烈な衝動で
エキセントリックな行動をする姉・貴子。

写真を撮られるだけで
決して「次はわたしが撮るわ」と言わないタイプで
「幸せになる!」ことに情熱を注ぐ母。

そんな家族を静かに見守り、
僧侶のように禁欲的な父。

そして、母の実家の家族や近所のおばちゃん、
歩の多彩な友人たちが登場し、
1977年からの世界的な事件(イランの革命、
カイロの暴動、阪神大震災、9.11などなど)に
さまざまな影響を受けながら成長する歩くんの物語です。

歩くんの性格は前作『舞台』の葉太にそっくり。
周囲の空気を読み、浮かないように人の目を常に意識し
人から見た自分を演出していく。
目立たないように、嫌われないように、
「人気者の一番の友人」という立場でいたいタイプ。

そういう性格だから
「わたしを見て!」ゆえに痛い思いを繰り返す
姉への気持ちは複雑で、
大人になってからもその関係は微妙です。

歩の性格に自分は似ていると思う人は多いかもしれません。
事件が起きると「わたしのせい?」
とすぐ考えてしまうところが
あ、わたしと似てる!と思いました。

そんな歩が途中で人生に行き詰まってしまい、
どうやってそこから抜け出すのか、
いや、このまま沈んでいってしまうのか、と
読者を引きつけながら、
「宗教って何?」「信じるってどういうこと?」
「家族って何ができるの」など
大きなテーマを直球でぶつけてくる西さん。

たしかに10年間の集大成だわ、
この作品で大きな賞を取れてよかった、と思いました。

さて、これを書いてしまった西さんの作品は、
これからどうなっていくのだろうと、
予想がつかない分だけよけいに楽しみ。
「サラバ!」を越えていけ〜、と声援を送ります。

サラバ! 下サラバ! 下
(2014/10/29)
西 加奈子

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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