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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
奥田英朗 「ナオミとカナコ」
ナオミとカナコナオミとカナコ
(2014/12/12)
奥田英朗

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最近、読書スピードの遅い私ですが、久々に一晩で一気読みしました。

新聞の広告では、ナオミだかカナコだか、どちらかが夫のDVを受けていて、二人で夫を殺す…というようなことが書かれていて、それだけじゃ、よくある話(でもないか)じゃないの、と思っていたのですが。

そして実際、ストーリーをひと言で言えば、夫のDVに苦しむ主婦のカナコとその親友ナオミが夫を殺す話には違いないのですが。
さすが手練れ奥田英朗、あきさせません。
 

 
前半はナオミの章。
意に染まない仕事をしていて、その苦労も最初は出てくるのですが。
大学時代の友人カナコが夫の暴力に耐えている、と知って何とかしなくちゃ、という思いが、夫を殺そう、という気持ちになり、もう仕事な二の次、頭はそれでいっぱいになってしまう。
あ、ナオミがそう思うのには、子供時代のトラウマもあるのね。
そしてある偶然から、殺人計画を思いつく。
このある偶然。
現実には、あり得ないような偶然で、下手に書けば、いくら作り話だからってこんな都合のいいことはないでしょ、と思ってしまうだろうところ、そういうこともあるでしょ、と納得しちゃうのが、手練れたるゆえんか。
首尾よく殺人を完遂するところまででちょうど半分。

後半はカナコの章。
今度は、犯罪が露見するかどうかがカナコの立場から描かれます。
夫が失踪したら、妻がいろいろ聞かれるわけだからね。

夫に殴られても、黙って耐えていたカナコが、ナオミから夫殺しに誘われてから、だんだん主体的、能動的になっていく様がいいです。
そして執拗にカナコを追い詰める夫の妹が、警察より、興信所より、怖い。
…夫の姉妹(小姑だね)って怖いもんです。もしかしたら姑よりも。

登場人物のキャラで、なんといっても光るのは、池袋で商売している華僑の朱美姐さん。
最初はナオミの思う「これだから中国人はいやなのよね~」というのに、そうそう、とうなずきたくなる憎たらしいおばさんだったのが、だんだん大陸的な良さを見せてくれて、魅力的。
…このキャラを見ながら、大阪のおばちゃんって、中国人に通じる? と思ったりもしたのでした。

いくら暴力夫とは言え、人を殺しておいて良心の呵責を感じないとはいかがなものか、という感想もおありでしょうが、つかまらないで! とドキドキしながら読んでしまいます。
最後、逃げおおせるのかどうか!? 作者はどんなラストを用意したのか? サスペンスは満点。

読みながら思い起こしたのが、映画「テルマ&ルイーズ」
これを思い出す人も少なくないと思います。
あの映画を試写で観た当時22,3歳の後輩に「どうだった?」と聞いたら「男なんていらないじゃん、と思いました」と答えたのが記憶に残っています。
それって、この小説にも言えるなあ。

最後の1行、よかった。
男なんていらないね。
 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

コメント
サイコーに面白かった!
ジェットコースター小説ですね。
友達の夫殺しは、桐野サンの『OUT』を思い出してしまったのですが。
これは女二人の強烈な友情小説でした。

もーずっとドキドキしどおしで心臓が痛い。
ド素人の隙だらけの犯罪計画も、
それがカンタンにほころびてしまうところも、
ある女には助けられ、またある女には追われ、
最後の最後まで気が抜けないところも。

ほんっとーに奥田さんは上手いわー!
とワタクシ大絶賛です。
今のところ一気に今年のベスト。
[2015/03/14 20:33] URL | ままりん #- [ 編集 ]

やっと読めた。
はるか以前に図書館で予約して、ようやく読みましたー。
寝る前に読み始めたら、もう止まらない。
4、5時間のジェットコースター読書でした。あー、眠い。

「DVを受ける」と「夫を排除する」の距離が近すぎる気はしましたが
圧倒的なエンタメ展開の前には、ま、いっかーと思えたし。

朱美姐さんとの出会い部分にもやや無理があると思いました。
会社構えて日本市場にぐいぐい入ってこようという野心満々の人が
ああいうことはしないんじゃないかなあ、と。
でも、それもこれも、ま、いっかーと思わせる
奥田パワーにノックアウトされました。

でもでも、ひと寝して落ち着いて考えると、
次々に気になるところが出てくるのもたしか。

がーっと読んで、あーおもしろかったーって
通り過ぎるのがいい小説なのね、というのが結論です。

[2015/11/09 11:05] URL | jefy #a7oJ0Vfo [ 編集 ]


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