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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
ツアー1989
ツアー1989 (集英社文庫)ツアー1989 (集英社文庫)
(2009/08/20)
中島 京子

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直木賞をとった中島京子さん。
「小さいおうち」は 読売の懸賞でサイン本を申し込んでしまったので
(当たらないとは思うけど)当面読めません。。

どうでもいいコトだけど、ヤフオクでは、
初版・元帯が 定価の3倍くらいで入札されてんですね。ビックリ。

てことで、
何か新しいものを借りようと、
最初は「桐畑家の縁談」を読みましたら、
今ふうの ノリのよい文章で すらすらと進み、
かえってそれが物足りなく、終わってしまったんですが、

なんか毛色の違うものも読んでみようと手をつけたのが
「ツアー1989」です。

1989年にあった、香港3日間ツアーで
参加者の一人、大学生の男の子が「迷子」になり、
帰国せぬまま、行方不明となってしまう。

それに関わる人々の十数年後をそれぞれに描いたオムニバス、です。

もともと文章の上手い作家だと思いますが、この作品は
とても構成がよくできていて、底力を感じました。

80年代後半の、返還前の香港には、私も旅行したことがあります。
ホテルと飛行機だけが決まっている、フリーの安ツアー。

夏の終わりの香港は、啓徳空港に降り立つなり、
ものすごい暑さと湿気と臭気とで、眩暈がしそうになり、

あれに比べれば
この夏の日本の暑さなどカワイイものだと思えるほどでした。

しかし、ビルも屋台も密集する狭い街は、猥雑でエネルギッシュで、
そんなに世界のあちこちに行ったわけでもない私ですが、
もう一度行きたいと思わせてくれる 魅力ある街でした。

怪しげな通りの裏で、広東語でまくし立てるオバちゃんと値引き交渉して
小さな船に乗せてもらったときは、

「ここで転覆したら、そのまま私は世界から消えてしまうんだろう」
という不安な気持ちが ふとよぎったものでした。

だから、この小説に出てくる、存在感のない「ボンヤリボーヤ」が
一人旅の途中で、するりと掻き消えてしまい、
他のツアー客に漠たる不安と喪失感を植え付ける、という設定は
さもありなん、とうなずけるものでした。

摩訶不思議な異国の世界。
そこで数日を過ごした、フツーの日本人が、十数年後に
それぞれ向き合う日常と現在。

結末は拍子抜けするほど 穏やかなものでしたが、
人の生きる不安定さ、がスマートに描かれていて
真夏の午後、昼寝の前にするすると読みきってしまったのでした。

受賞作を読むのが楽しみです。

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

コメント
コメント
お疲れ様ですっ!!
[2010/07/26 15:26] URL | Applemixportion #- [ 編集 ]


こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
[2010/11/10 11:36] URL | 藍色 #- [ 編集 ]

藍色さま
トラックバックに気づくのが遅れました、
ごめんなさい&ありがとうございます。

早速おじゃまいたしました。
今後ともよろしくお願いします。
[2010/11/30 23:38] URL | たんぽぽ隊員・ままりん #- [ 編集 ]


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