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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
静かで暗くて明るい「バージェス家の出来事」。
バージェス家の出来事バージェス家の出来事
(2014/05/23)
エリザベス ストラウト、Elizabeth Strout 他

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「オリーブ・キタリッジの生活」で話題を呼んだ
エリザベス・ストラウトの長編です。

アメリカ合衆国の北東のはじっこ、メイン州と
ニューヨークを舞台に物語は展開します。
メイン州はオリーブが住んでいたところで、
今でも住民の90%以上が白人という
「古き良きアメリカ」的なイメージの州なのだとか。


スティーブン・キング「スタンド・バイ・ミー」や
J・アーヴィング「サイダー・ハウス・ルール」も
この州が舞台だったそうです。

そのメイン州出身の兄と双子の妹弟。
長兄ジムはニューヨークで華々しく活躍する敏腕弁護士。
でも、金持ちお嬢の妻の言葉に微妙に傷つく
成り上がりコンプレックスを抱えています。

同じくニューヨークで暮らす双子の弟ボブは
優しくて、人当たりがよく、元妻からさえもいい相談相手にされていますが、
どこか自分の人生の主役を最初から降りているような人です。

母親から愛されなかったと思い込んでいる妹スーザンは
メイン州で結婚・離婚後、一人で息子ザックを育てながら、
やはりちょっとなげやり人生を送っている感じです。

彼らの生まれ故郷シャーリー・フォールズに
イラク戦争さなかの2006年、
言葉も宗教も習慣も違うソマリアからの難民が大量にやってきます。
町には受け入れ派と反対派の対立が生まれる中、
ザックがソマリ人のモスクに豚の頭を投げ込んだことから
それぞれの生活を確立してゆるがなかったように見えた
兄弟妹3人の人生が思わぬ方向に動き始め…。

と言うと、現代アメリカの社会問題小説のようですが、
ちょっと違う。

たしかに、遠くアフリカからやってきた異教の人々との
コミュニケーションは難しいけれど、
同じように育った家族とだって言葉が通じないことって多いよね、
そういう家族の不協和音が、危機に出会って越えていくことで
どんなハーモニーに変わっていくのかが醍醐味の小説です。

決して明るい未来ばかりがあるわけではない。
それぞれの孤独は孤独のまま、
トラウマは形を変えてもやっぱりトラウマ。
でも、人生にはまだ続きがあるし、
ときにはちょっとだけご褒美みたいなものもある。

登場人物それぞれの変化と将来を思うとき
ある種諦観の上に穏やかな希望の射すのを感じさせてくれる
読後感のいい小説でした。

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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