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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
ときどきドキリ「骨を彩る」。
骨を彩る骨を彩る
(2013/11/27)
彩瀬 まる

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「あの人は蜘蛛を潰せない」を昨年暮れに読みました
ままりんの感想あり)。

その時点で私は好きなのか嫌いなのか、
良いと思ったのか、そうでもなかったのかよくわからなくて、
保留にして、もう一作読もうと決めました。

そして、「あの人…」とほぼ同時並行して書かれていたという
書き下ろしの連作短編集である本書を図書館に予約。
他にどうしても読まなくてはならない本がある
忙しい中でしたが、一気に読んでしまいました。


1編目は、中学生の娘と暮らしながら
10年前に亡くなった妻の夢を見るようになった四十男が主人公。
自分は本当には妻のことをわかっていなかったという
後悔めいた気持ちが消えないままなのに、
妻の顔、しぐさ、たたずまいなどが記憶の中から薄れていき…。

2編目はその男性のことが最近ちょっと気になっていた
実家のお弁当屋を手伝う30代の離婚経験女性のお話。
3編目は彼女の高校時代の同級生である
キャリア女性のお話…という風に続きます。

「骨」はそれぞれの短編の中で、象徴的な存在です。
自分を支える屋台骨だったり、
あるのが当たり前なのに1本足りないと感じさせるものだったり、
虫歯のように黒い部分のある痛みの根源だったり。

「大抵の人間は、死者にまつわる風景を無意識に飴玉にする癖があるのだ。
手前勝手に解釈し、センチメンタルな甘さをしゃぶり、ねぶる。」

「ばらばらだ。私の体を包む世界は脈絡がなくて、私を守ってくれる約束事など何もなくて、ビーズのネックレスみたいに、一度パチンと鋏を入れてしまえばばらばらにほどける。熱を分かち合うほど隣り合っていた粒も、遠くへ、二度と出会わない箪笥の裏へと簡単に転がり消えてしまう。」

例えが、うまいです。
あまり直視したくない感情をさらっと抜き出して、
手のひらに載せて、ほらっと差し出された気がします。
読みながら何度かドキっとしました。

心の深淵に覗き込みたくない何かを持っているのはしかたない。
でも、それをないことにして生きていくより、
折り合いつけて付き合っていく方がいいかなという、
まとめてしまえば、そういうお話でしょうか。

「あの人は蜘蛛を潰せない」と似た着地点を持つ小説かもしれませんが、
私はこちらの方がピンと来ました。
50数年生きてきて、その間にたくさんのものを失くしてきたからこそ
しんみりできる小説だったように思います。
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