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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
じんわりしみてくる「ことり」。
ことりことり
(2012/11/07)
小川 洋子

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昨年夏、例会の帰り道にK講師が
「『ことり』、いいよ」と教えてくださいました。

図書館で借り、途中で期限が来てしまい、
先のストーリーを気にしつつ返却。
すぐ再予約を入れ、やっと読み終えることができました。

冒頭、一軒の家で鳥かごを抱えた老人の死体がみつかります。
でも、ミステリーじゃない。

小川洋子さんですから、不思議なこと、ちょっと怖いことが
ちりばめられてはいるものの、
基本的には穏やかでほんわかした小説です。

11歳のときに、他のどんな言語とも違う言葉を使うようになった兄、
弟である主人公「小鳥の小父さん」だけが兄の言葉を理解できます。
その言葉をわかったふりをしていた母、
自分の世界に閉じこもっているように見えた学者の父が亡くなり、
小父さんは兄と二人暮らしに。

ゲストハウスの管理人として働く小父さん、
近所の保育園の鳥小屋を見に行くこと、
青空商店に棒付きキャンディーを買いに行くこと以外は家にいて、
小鳥の声に耳を傾け、キャンディーの包装紙を積み重ねて小鳥ブローチを作る兄。

その兄が52歳で亡くなると、
一人になった小父さんは、申し出て鳥小屋の掃除をさせてもらい、
小鳥についての本を借りて読み、
兄を偲びながら静かに年老いていきます。

「静か」と言っても、図書館の司書さんに淡い恋心を抱いたり、
近所で起きた不穏な出来事に巻き込まれたり、
まったく方向の違う小鳥好きが無理矢理訪れてきたりと
いくつかの事件はふりかかってきます。

その小父さんが一人で亡くなるまでのお話ですが、
小父さんの潔い無欲な人生が読み手の心にしみ込んでくると同時に、
損得勘定、世間体、邪な欲望などが渦巻く現実社会の怖さや理不尽さも
じんわりしみ込んでくるのです。

温かさとうっすら怖さを併せ持つ、夢のような小説。
K講師のお薦め、アビィさんの昨年のベスト本、というのも納得できる作品です。

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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