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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『いにしえの光 』
いにしえの光 (新潮クレスト・ブックス)いにしえの光 (新潮クレスト・ブックス)
(2013/11/29)
ジョン バンヴィル

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60代半ばの老俳優が、薄れゆく記憶を呼び覚ましながら
甘く辛い初恋の日々を振り返る。
15歳だった彼の想いびとは親友の母親。
35歳の豊潤な女体の魅力にどっぷりハマった
本能の勢いが、老いた彼を今も揺すぶるのです、

って、



背徳の香りに満ちた青春物語というと
『終わりの感覚』をどうしても思い出し、
何となく読み比べる形になってしまったのですが。

老俳優の人生には二つの重い過去がのしかかっています。

一つは先に挙げた、友人の母との道ならぬ恋。
あまりに激し過ぎた性の目覚めが、その後の彼の女性観に
大きく影響するのだけれど、唐突に迎えたその恋の
悲劇的な結末を、実のところ彼はよく覚えていない。
生きていれば今や80代半ばであろうその人に
もう一度会いたいという強い思いを持っています。

そしてもう一つは、彼が成人し、妻を娶って得た
たった一人の愛娘が心を病んで海に身を投げたこと。
数年前に起きたこの悲劇を、彼と妻は乗り越えられない。
子どもを身ごもったまま命を絶った娘が
何を思って彼の地に赴いたのか。父親は誰なのか。
答えが見つからぬまま夢と現のさなかをずっと迷い続けている。

ところがある日、過去に縛られる彼のもとに
思いがけない映画主演のオファーが舞い込む。

共演の売れっ子女優、実力派のスタッフ。
久しぶりに新たな世界に出会い、再び「今」を
生き始めた老俳優は、不確かな過去を引きずり出し、
自ら行動を起こして謎を解き明かしていく。

美しい風景描写とともに過去のヴェールが
しだいにはがされ、物語はクライマックスを迎えます。

が、

それがですね、予想外に美しいというか
メランコリックというか感傷的な結末だったのですね。
やはり『終わりの…』で、どっかーんと食らった
人間の愚かさとか深い業とかの衝撃に比べると
うーん、ちょっとキレイゴト感がのこったかなー。



それで目が覚めたというか、
このテの人生振り返り系小説に、昨年くらいから
ぐぐっとくることが多かったんですけども、

いったい人は、いくつから過去に生きるのだろうと
思ったら、そんなことしてちゃ損じゃん?
とワタクシは唐突に気づいたのです。

いくつになろうと今を生きなくちゃ。
若い日々とは違う今があり、未来があるんですよ。
老い先短いから、なんて収拾つけるスタンスじゃダメ。

振り返らずに前進しなくちゃ。
てのが、何はともあれ新年の抱負であります。

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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