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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『去年の冬、きみと別れ』
去年の冬、きみと別れ去年の冬、きみと別れ
(2013/09/26)
中村 文則

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発表されたばかりの『週刊文春』傑作ミステリで
国内部門第8位。

ふうん。ミステリ、え?ミステリなんだ。
と思って読み始めた中村さんの新作。
 
 
養護施設育ちの死刑囚、とくれば
中村さんの小説の、もはや定番といえる設定ですが、
確かにこれは、少し切り口の違う「ミステリ」でした。
そういう意味では新鮮だったんだけど。

二人の女を焼き殺したとして死刑判決を受けたカメラマン。
とある編集者からの依頼で彼のドキュメントを書こうとするフリーライター。
蠱惑的な美貌を持った死刑囚カメラマンの姉。
亡くなった人間をそっくりそのままに再現させる凄腕の人形作家。

幾人かの目線で、事件の詳細とそこに至る事実の推移が語られる。
ひとを愛するということ。
その思いが強まるあまり、恋人の心を手に入れられず、
やがて自分自身の心さえ見失ってしまう男。

それらの思いが交錯する世界は現実か非現実か。
果たしてカメラマンは本当に殺人を犯したのか。

哲学的な、観念的な中村ワールドが広がる中で
事件の謎解きがなされていく。
少しずつ明らかになる物語の構造に
ついついページをめくる手が先に先にと進むのですが、

筋立ての矛盾のなさを証明しようとするあまり、
すべてを登場人物の語りの中に収めてしまったことに
小説としては興ざめする部分が残るのです。

やはりそこは、場面として描き込んでほしかった。
たとえていえば、2時間ドラマで犯人が、何を思って
どのように殺人を企てたか、高波の打ち付ける崖っぷちを背にし、
パトカーのサイレンが鳴るまで延々と語り続ける感じ?

ちょっと説明的に過ぎるかな、なミステリでしたが、
チャレンジ精神を感じる新作ではありました。
 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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