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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『葬送』
葬送〈第1部〉葬送〈第1部〉
(2002/08)
平野 啓一郎

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いやはや、資格試験の勉強のさ中、片手間に
読もうなどという心づもりが甘かった。
ハードカバー2巻で計1200頁余りの超大作。

ぷっはーーっ‼
読んだぞっ‼
 
ありがちな「読み切った」だけの満足感に
なりそな不安はありますが、忘れぬうちに思ったコトを。

これは、以前読んだショパン生誕200年のムック本で
平野さんの講演抜粋の一文を読み、その小説にとても
関心を持って手にした本なのでした。

まさにショパン、そして彼と親交の深かった
一回り年上の友人、ドラクロワ、という
音楽と絵画における2人の巨匠を描いた作品です。
時代は1780年代くらい。あら、居眠り磐音が活躍してた頃ね。

で、こんなに長いんですけど、冒頭は40で世を去った
ショパンの盛大な葬儀から始まります。
そこから生前の彼に話は戻る、が、すでに病床のショパン、
すなわち死を前にしたわずか数年の物語なのですよ。
こんな長いのに。

彼が生涯愛した恋人ジョルジュ•サンドにも
とっくに愛想を尽かされたトコからの
スタートなので、恋愛バナシももはや倦怠。

そんな舞台設定で延々と語られゆくのは、神経質で気難しく
繊細な音を愛する演奏家でもあるショパン。
文字の世界に、その特色を余さず描いた上巻の
演奏会の描写は圧巻です。ショパンに詳しくない
ワタクシにも、その旋律が想像できるようでした。

一方、画家としてはもちろん、批評家としても
才気を発していたドラクロワ。彼の語る絵画論、
音楽論、総じて芸術論に長々と割かれるページは、
元となる資料があってのことなのでしょうけど
作家が嬉々として筆を走らせている様子が目に浮かびます。

史実に基づく流れの中で、両者とも家族との確執や
周辺を取り巻く人々との行き違い、名のある芸術家と
いえども生活を維持する収入は得られず、無心する姿や
他人の出世に嫉妬したりと、理想どおりには生きられぬ
人間的な姿が描かれるのです。

これだけの人間像を組み立てる背景には、膨大な資料を
読み込み、飲み込んで練り上げる熱意があってのこと。

しかし正直に言うと、それゆえに読者の方にも
相当の努力が要る本です。片手間は無理です。
やはりちと長過ぎるんじゃないかと。
上巻の活力に比べると、下巻はダレぎみなとこもあり。
でもま、どんどんショパンが、恋多き女サンドの
愛を得られぬままに生気を失っていく話なんで仕方ないが。

苦しんで苦しんで苦しんで、やっと安らかな眠りに
いたったときは、読者としても脱力しました、ハイ。

下世話ながら、3巻でなく2巻仕立てにしたこと、
第一部500ページ強 < 第二部700ページ強の比率、
ペラペラの薄い紙、てあたりが販売の苦肉の策かと。

ちなみに、今は文庫が出てますが、こちらは第一部と
第二部、それぞれ上下巻の計4巻です。

体力のあるときにオススメ。

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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