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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』
銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件
(2013/09/11)
アンドリュー・カウフマン

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タイトルに惹かれて読みたくなってしまう、でしょ。
これは何かを比喩しているものなのか、

それとも・・?
 
 
いや文字通り、妻が縮んでしまう物語なのです。
日に日に数センチずつ、どんどん加速して。

真冬の或る日、とある銀行に現れた強盗はいっぷう変わってて、
行員と客の10人余りを脅しながら、欲しいのは金ではなく
「いちばん思い入れがあるもの」を出せという。

皆が差し出したのは、母の形見の時計や可愛い我が子の写真など、
他人には何の価値もないものばかり。
折悪しくそこに居合わせた、主人公の妻ステイシーは、
数学好きの彼女が長年愛用してきた電卓を強盗に手渡した。

全員の品々を集めた強盗は「あなたがたの魂の51%を手にした」と不気味な言葉を
口にし、それを自力で回復できなければ命を落とすことになる、と言い置いて去る。

さて、それから誰もが不思議な経験をします。気まぐれのように
幸運に恵まれる人もいないではないが、大方は取り返しのつかない悲劇に
見舞われる。体がキャンディになってしまったり、タトゥーで入れた虎が
皮膚から飛び出して襲いかかってきたり。

件の妻は、何が起こるか戦々恐々としていたら身が縮み始めたことに気づき、
やがて2歳の息子につぶされそうな指人形サイズになってしまうのです。

そうつまり、これはホラーのようなファンタジー。
しかし、その一言で片づけられるわけではありません。
いわば災厄は、それぞれに直面する人生の課題が形を変えたもの。

主人公とステイシーは、これまで仕事に追われ、カンの強い息子に苛立ち
事件の前から互いに疲弊して夫婦仲が冷え切っていたことに気付かされます。

南くんの恋人のように小さく、力なきものに変わりゆく妻を、
胸ポケットにしのばせながら託児所に息子を迎えに行く夫。
小さな母にだっこをせがむ幼い息子。
家族愛といたわりを取り戻していく二人は、どうなるのか。

ってとこがメインなんですが、もちろん他の被害者の身に起きることも
どれも象徴的なエピソードばかりで、誰もそれを解決してくれる英雄なんて
どこにもいないのだけど、自力で解決するしかないのだけど。

児童書のような大きめの文字に、美しい影絵がふんだんに使われた本書は
心がぴりり&ほろりとする、オトナのためのおとぎ話かもしれません。
 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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