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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『穴』
新潮 2013年 09月号 [雑誌]新潮 2013年 09月号 [雑誌]
(2013/08/07)
不明

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新潮新人賞受賞の『工場』は未読ですが、面白そうな方なので
興味を持って、新作を読みました。

うーん。上手い人だなぁ。
 

 
子どものいないアラサー夫婦、妻のあさひが主人公です。
夫の転勤に伴い、二人は、県内の端っこにある
夫の実家に隣接する借家に引っ越すことになる。
この家は、初耳だけど義父母が所有するものであり、
それゆえに家賃もチャラとのこと。

非正規社員で割の合わない仕事をしていたあさひはとっとと退職し、
周囲に何もないド田舎の一軒家の専業主婦となります。

今どきの若夫婦の会話や、同僚との仕事のグチなどごく日常的な会話が連なり、
ここまではリアルで人間的な物語の展開を期待してしまうのです。

が、

この作品はファンタジーなのです。
一番近いコンビニに歩いていく途中で、あさひはこれまで見たこともない
「獣」としか言いようのない黒い獣に出会い、ふらふらと後を追ううちに
ズボッ!と草むらに隠れていた穴にはまり込んでしまう。
そこからが、あさひの不可思議な日々の始まりとなるのです。

隣家に住むのは、朝から晩まで庭に水を撒く痴呆気味の義理の祖父と
理解があるようで言動が不可解な義母、そして存在感ゼロの義父。

あさひは一家に関わる人びとと交わるにつれ、夫の実家には
秘密があることを悟ります。しかし夫は生家の異変にまるで気づかない。
携帯片手に妻の話を聞き流すだけ。

「穴」は、不思議の国のアリスが落ちた穴なのかもしれません。
都会の喧騒とはかけ離れた自然の中で、あさひは現実と非現実、
あの世とこの世が交錯するような体験を得ます。

そして彼女が落ち着く先は・・

と書いてると、まるでホラーのようだなあ。
確かにある種のホラーというか、奥底にそら恐ろしさがあるのです。

新人とは思えない筆力は、小田雅久仁さん以来かも。
『工場』もちょっと読んでみたくなりました。
 


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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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