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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『こうしてお前は彼女にフラれる』
こうしてお前は彼女にフラれる (新潮クレスト・ブックス)こうしてお前は彼女にフラれる (新潮クレスト・ブックス)
(2013/08/23)
ジュノ・ディアス

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jefy氏が以前に取り上げた 『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』(リンク)
私は読んでいないのですが、これはその主人公のルームメイトであった
モテ男・ユニオールの物語なのです。

ユニオールはモテ男なのに、なぜフラれるのか? 
 
 
 
それは浮気男だから。

浮気ったって一人や二人なんて半端な数じゃない。
五十人もの女と2年の間に関係を持ったりするツワモノだから、
本命の恋人さえ、いったい何人入れ替わるのか把握できず。

そんなユニオールはドミニカ男です。
6歳の時、母と兄とで故国を離れ、先に父が暮らす自由の国アメリカに移り住んだ。
貧困と人種差別がデフォルトの生活環境で、父もまた身勝手な浮気男であり
超美形の兄は、ユニオール以上に手当たり次第に女と寝まくって育った。
それが挨拶代りか、はたまた礼儀であるかのように。

やがて父は蒸発し、不治の病に侵された兄は最期まで女と戯れ、
ユニオールも立派に?その血を受け継いでいく。
この小説は、一回りも年上の女教師にどっぷりハマった十代から
一回り以上年下の女学生と溺れる中年期まで、
堕落したユニオールの数々の悲恋?を書き綴った短編集なのです。

そんなどうしようもない男なのに、なぜ私は
ユニオールを愛おしく思えてしまうのでしょう?

彼の愛に理屈はない。ただ感情があり、欲望がある。
彼はそれに対して正直です。深く考えない。リクツをこねて
哲学的に愛を語ったり、開き直って正当化したりしない。

だからフラれてしまうのだ。でも、しょうがないのだ。

暴力的な父と、兄を溺愛する母と、
ドミニカにはなかったアメリカの過酷な寒さと。
生来染みついた諦めと、どこかに残っている希望。
その希望をかき消す不安に打ち勝つために、彼は浮気をする。

・・・・

訳者のあとがきに、今年の2月に下北沢でジュノ・ディアスに
「なぜ浮気を描くのか」と尋ねた答えが書かれています。

・・浮気とは親密さを避けるためのものなんです。
ちゃんと感じたがらない、人とつながりたがらない、
相手のことを想像したがらない男たちを示すための、
話にして面白い、ものすごくあからさまな方法なんですね。


親密な関係はやがて破たんを迎える。
その絶望よりも、先に自分から壊してしまう方がラク。

そんな身勝手な。
でも女たちはくじけない。ただ怒り、爆発する。

前にコロンビアの小説 『崖っぷち』(リンク)を読んだときも思ったんだけど
愛も憎しみも全力のラテンの情の深さは、やっぱりじーんときます。

今年はホントに洋モノ当たり年。
 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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