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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
めくるめく懐かしさ「償いの報酬」。
償いの報酬 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)償いの報酬 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)
(2012/09/21)
ローレンス・ブロック

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2011年に発表されたマット・スカダーシリーズ第17作。
最初の「過去からの弔鐘」が1977年の作品なので、
34年の時を経たスカダーが…ああん。


1980年代から90年代まで、
新作が出るのを楽しみにしていたシリーズです。

ご存じない世代の方に説明すると、

過去に傷を抱え、
アルコールに溺れて家族と警官の仕事を失い、
今は禁酒するためにAAという組織の集会に通う
無免許のアル中探偵が事件を解決する物語。

スカダーの恋人エレイン、情報屋のダニー・ボーイ、
悪名高い酒場のオーナーで妙に気が合うミック・バルーなど、
スカダーを囲む常連の登場人物たちが
みんな魅力的でした。

そのスカダーが74歳になり、
ミックの店でクラブソーダを飲みながら
昔の事件の思い出話を始めます。

禁酒を始めて、もうすぐ1年になろうとする頃、
スカダーはAAの集会で幼馴染みのジャック・エラリーに出会います。
ジャックは数々の悪事に手を染めてきましたが、
今は禁酒プログラムとして、すごく生真面目に
過去に傷つけた人に償いをするステップを実践中。

そんな矢先、ジャックは何者かに銃で殺され、
AAでの助言者グレッグがスカダーに調査を依頼してきます。

ジャックの償いリストに載っているのは5人。
スカダーは一人ひとりに会って、
ジャックの償いの追跡調査を始め、
5人の誰もがジャックを撃っていないという
結論に達するのですが、その内の一人が殺され、
さらに自殺事件が起こり…。

謎解きミステリーとしても
平均点はクリアしている作品だと思いますが、
とにかく圧倒的に1980-90年代のスカダーと
その時代への懐かしさが押し寄せてくるのです。

壊れてなくて、誰も使っていない公衆電話を
探してブルックリンを歩き回るスカダー。
「エイズ」という名前はついていないけど、
同性愛者を中心に忍び寄る奇妙な病気の影。
ルービックキューブ、ジュークボックスなど
ノスタルジーをかきたる小道具もばっちりです。

男はマッチョで優しくなければいけなかった時代、
マリファナや覚せい剤、アルコール、タバコが
当たり前にそこにあった時代。
警察も政治家も腐敗していて荒れていたけど、
何だかヴィヴィッドだったニューヨーク。

あ~、なんて遠くに来たんだろう、私たち。

それでも、スカダーもミックも、
相変わらずシニカルでクールで、
弱さも情けなさも抱えたまま生きている、
ということに力づけられる昔からの読者は
たくさんいることでしょう。

彼らは単なる小説の登場人物なのに
それ以上の存在感を持って自分の中に生きているのが
すごいことだと再認識。

しかも、懐かしさだけではない
老スカダーのちょっとしたモノローグにも
今の自分の年齢だからこそ共感できる想いもあったりして…。

「八百さんの死にざま」や「聖なる墓場の挽歌」を
読み返したい気持ちになりました。

すっかり読むのが遅くなったので、
貴重な時間、新しい本も読みたくて悩ましいところ。
1冊だけ読んでみようかな。
ああ、どれにするかがまた悩ましい…。
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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