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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
完結するまで読みたかった「フランス組曲」。
フランス組曲フランス組曲
(2012/10/25)
イレーヌ ネミロフスキー

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読むのにやたらに時間がかかったけれど
読んでよかった「フランス組曲」。
残念なことに未完なんですが。

ロシア系ユダヤ人である作者のイレーヌ・ネミロフスキーは
フランスで育ち、20代で人気作家になった人。
第二次世界大戦中、ユダヤ人として囚われ、
アウシュビッツで亡くなりました。39歳でした。

本書は、逃げながら娘に託したトランクに入っていた原稿が
60年以上の年月を経て出版されたものです。

このいきさつだけでとんでもなくドラマチック。
解説まで含めると560ページを超える大作ですが
どうしても読みたい!と思いました。

第1章は1940年、ドイツ軍の侵攻を逃れて、
パリから人々が大挙して逃げ出した「大脱出」を
さまざまな階級、職業、家族構成の人物たちを登場させて
複層的に描いた「六月の嵐」。

第2章「ドルチェ」では、ブルゴーニュ地方の田舎町で
捕虜となった夫、戦死した息子、行方不明の兄弟を思いながらも
駐留するドイツ軍兵士との間で微妙に揺れる女たちを描いています。

それぞれの章の登場人物が不思議な縁でつながり、
さらに国の命運に翻弄されながらも
愛し合ったり、憎み合ったりを繰り広げるはずの
第3章以下は、結局書き上げられることはなく、
巻末にある著者の創作ノートから想像するしかありません。

あ~、すごく残念。
でも、2章だけでも、この作者がただ者ではないことは
十分にわかります。

捕虜になった夫にはお針子の愛人がいて
夫婦として決して幸せではなかったリュシル。
厳しい姑と二人で留守を守る家にドイツ軍の将校が
滞在することになり、
音楽を愛する彼にだんだんひかれていきます。

彼に身も心も奪ってほしいと思いながら、
一方では故国フランスを愛する気持ちから、
ドイツ兵を撃って追われている農民を匿います。

人間は複雑な存在で、いくつにも分裂する心を持っている。
そして、思いがけないときにそれが現れてくる。

登場人物への距離の取り方が絶妙です。
突き放しすぎてもいない、入れ込みすぎてもいない。

あ~ん、続きが読みたくて身悶える私です。
すごくすごく心を揺さぶられる小説です。
未完なので、ベスト10とかに入れてはいけない気がするのですが、
裏ベスト1ということで。


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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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