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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『ダイアナ・ヴリーランド ―伝説のファッショニスタ』
『ダイアナ・ヴリーランド ―伝説のファッショニスタ』(公式サイト)

ダイアナ・ヴリーランド。
60年代の 『VOGUE』 を仕切り、編集長の座を追われた後も、ニューヨークのメトロ
ポリタン美術館の服飾部門での働きで世の中にセンセーションを巻き起こした伝説の
オバチャンが、この度ドキュメンタリーフィルムとなって我々の前に姿を現した。



「まず最初にやったことは、パリを出生地に選んだことね。」

ダイアナは、1903年、英国人の両親の下、ベル・エポックのパリに生まれた。
バレエ・リュスに夢中になり、ディアギレフやニジンスキーが自宅に遊びにやってく
る華やかな少女時代。
やがてハンサムな銀行家と結婚してアメリカに移住し、社交生活を送る。

「気がついたらちっともお金がないのね。お金がなければ楽しくないでしょう?だか
ら働くことにしたの。」

最古のファッション雑誌といわれる 『Harper's BAZAAR』 に、 ”Why don’t you
…” と題するコラムを執筆し、人気を得る。
―どうしてヨーロッパから白いバロック様式の磁器のストーヴを持って帰って、あな
たの家のホールに飾らないの?
―どうして全身紫色のベルベットのミトンをつけないの?
―どうしてシャンパンを冷やすのに、バケツの代わりに大きな貝殻を使わないの?

エドワード8世に王冠を捨てさせたウォレス・シンプソンに、王と過ごす夜のための
ナイトガウン2枚を用意し、ケネディ大統領の就任式の際にジャッキーが着る服をア
ドバイスしたのも彼女だった。


『Harper's BAZAAR』 編集部に長年勤めたのち、彼女はライバル誌 『VOGUE』 に移
る。
湯水のごとくお金を使え、さらに好きなだけヨーロッパへ行けることが魅力だったら
しい。

ミニスカート、ビキニ、ジーンズをモードとして積極的に取り上げ、ミック・ジャ
ガーの唇やバーブラ・ストライサンドの鼻を美しいと言い、アンジェリカ・ヒュース
トンやシェールをスターにした。
欠点とされるものに美を見出す眼力は、おそらく自身が妹と正反対の不美人に生まれ
(母親は彼女の事を「醜いモンスター」と表現したそうだ)、それでも培って評価さ
れたエレガンスが生み出したものだろう。


68歳で 『VOGUE』 を解雇されると、失意の日々を経て、今度はニューヨークのメト
ロポリタン美術館の服飾部門の顧問に迎えられる。
親交のあるジャッキー・ケネディと組んでロシア服飾展を大成功させ、美術館で初め
て現役デザイナーのファッションショウを開き、時代の寵児として返り咲いた。

「神様は日本人に、石油もダイヤモンドもゴールドも与えなかった。 けれど彼らに
はスタイルを与えた。」

日本を訪れた際には、我が国の美意識を絶賛。
相撲にも感銘を受けたらしく、連れて行った女性モデルと釣り合いのとれる長身の力
士を探しだし、エキゾチックで美しい写真を撮らせている。
(しかしこの力士、どう見ても朝鮮半島系に見えるのだが、まぁいいか。)

「神は日本にゴールドを与えなかった」 という発言が、「黄金の国ジパング」 を知
らなかったことを示唆しているように、彼女は現代的な教育というものを受けていな
い。
ベル・エポックのパリが、ロンドンの伝統が、上流階級の社交サロンが、ダイアナ・
ヴリーランドの美の学校だった。
人々に圧倒的に支持された彼女も、メトロポリタン美術館へ彼女を招へいした名物館
長トマス・ホーヴィングの退任にともない、「ヴリーランドさん、あなたは何の学位
をお持ちですか?」 と言われた一言で、メットを去る決意をする。
本人に言わせれば、その間わずか60秒のことだった。


このドキュメンタリーフィルムは、自伝出版の際収録したインタビューを中心に、親
族や関係者の証言、各種媒体に載ったかつての写真などをもとに構成されている。
私にとっては活字上の人でしかなかったダイアナ・ヴリーランドの、片時も煙草を離
さない姿、しゃがれ声、そして、かの有名な大きな鼻を上に向けて相手を見下ろしな
がら独特な言い回しで闊達に喋る姿には、現代アメリカの病のようなものは微塵も感
じられない。
無責任に、挑発的に、美やスタイルを追求できたのは、窮屈な時代が始まるまでのほ
んのわずかな一時期だけのことだったのかもしれない。

映画が終わると、フィルムに採用された膨大な写真の全クレジットが、延々と表示さ
れるのが大変印象的だった。


『ダイアナ・ヴリーランド ―伝説のファッショニスタ』 は、4月ごろまで全国で
順次公開されるようです。


 ☆44ヨシモトmixi日記 → こちらへ☆


●ご参考
Diana Vreeland: The Eye Has to TravelDiana Vreeland: The Eye Has to Travel
(2011/10/01)
Lisa Vreeland

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