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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『ルーパー』理想の結末考
LOOPER/ルーパー  映画パンフレット 監督 ライアン・ジョンソン キャスト ブルース・ウィリス、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、エミリー・ブラントLOOPER/ルーパー 映画パンフレット 監督 ライアン・ジョンソン キャスト ブルース・ウィリス、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、エミリー・ブラント
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一昨日の晩、Tジョイ大泉にて話題のタイムトラベルSF映画『LOOPER ルーパー』を観た。
以下ほとんどネタバレ。
 

 
 未来のマフィアにとらわれ現在に送られてくる人間を、相手が誰であろうと問答無用で殺す裏稼業に就いている主人公。送られてくる相手が誰なのかは不明だが、タイムトラベルは未来で禁じられており、口封じのためいつか必ず30年後の自分が送られてきて自分の手で他の標的と同じように殺さなければならない=ループを閉じなければならないという掟がある。自分を殺したら任務完了、それまでに溜め込んだ報酬で以後の人生を(自分がとらわれる30年後までの間は)自由に生きることができる。しかし主人公の目の前に現れた未来の自分は、こちらが手を出す前に攻撃を仕掛けてきて逃亡、主人公は雇い人から逃げながら未来の自分を追う。
 というもうとんでもなく自分好みの映画ということと世間的な評価がかなり高いことから大変期待して観たのだが、あー、うーん、いまいち乗れなかった。

 理由ははっきりとふたつあり、まず小さいものとしては、演出、というか見せ場の見せ方が全体的にちょっとださい、ということ。例えば未来から現在へとらわれた標的が送られてくるときの現れ方が、『奥様は魔女』なんかで何もなかったところに突然誰かが現れるときみたいな、固定画面で一度カメラを止めてモノを置いて撮影してつなげただけ、みたいな撮り方だったりして、このあっさり感がいいという見方もあるだろうけど、個人的にはあれはちょっとださいと思います。

 しかし問題はもうひとつのもっと大きな理由。最後の最後の解決策がオチとして弱い。未来から来た自分を殺すのが仕事、というのは実に魅力的なアイデアであり、その一点だけでこの映画は傑作に違いない!と思うほどだったのだが、なんかなあ。そのアイデアが活かされていないわけでは決してないのである。というかそのアイデアでしっかりとひっぱってくれてはいるのである。

 なのだが、その結末、最後の解決策が、(以下ほんとにネタバレ)ループを閉じようと奔走する未来の自分の行動が結果的に引き起こしてしまう悲劇のループを止めるために現在の自分自身が自殺。これ、ドラマチックではあるかもしれないけど、でも少なくともタイムトラベルを軸にした物語のオチが今時あれかよ!という気分であったのです。タイムパラドックスの説明でよく使われる、自分が生まれる前の時代で自分の親を殺すと自分はどうなる?みたいな設問ってあるでしょう?この映画の場合は過去を改変すると過去が上書きされるからタイムパラドックスが起こらない世界観のようではあるけど、タイムパラドックス視点はひとまずおいて、でもあの疑問の例にあげられる程度の昔ながらのアイデアじゃないのこれ、と。つまりはあの解決策は今現在の作品に使うには古いよ、と。主人公の気持ちとしてはあれしかなくても、元を断つんじゃなくて、いやいやながらでも過去を受け入れながらも未来を作る、何かもっと新しい解決策を出してくれよ、と。

 ということで煮え切らないままに帰宅しながら、しかしだったらあそこで主人公がどうしていたら自分が納得していたのか、新たなアイデアがあり得たのかと考えても、映画にケチをつけながらも思いつかない。思いつかないが、あれでは不満なのは確かである。

 で、映画を観た翌日、解決策はあのままに、エンディングにこういう展開があったら自分は納得したのではないか、というのを思いついたので以下に記しておく。
 本作では全体の三分の一ぐらいのところで未来から来た自分(ブルース・ウィリス)のこれからの30年間(というか、未来の自分側にとってのこれまでの30年間)が走馬灯のように描かれる場面がある。現在の自分(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が仕事を遂行していたら起こり得た30年間がばばばばっと展開する。個人的にはこの作品の中で特に興奮するのがここ。これがあるからこそ、ブルース・ウィリスが過去を改変しようと動くのに説得力が生まれるわけである。いわば本作の核ともいえる場面だ。
 であれば、本作のエンディングは、ここと対になっていたら良かったのではないか。少なくとも個人的にはそうであればもっと満足感が高まったのではないか。

 では具体的にどうであればよかったのか。事件解決の後、今度は生き残った子ども=後のレインメーカーのこれからの30年間を、先のブルース・ウィリスの30年間と同じテイストで描くのである。母を殺されずに彼女の愛情を受けて育つことで心が荒むことなく成長するレインメーカー(おそらくレインメーカーと名乗らないだろうけど便宜上そう書いておく)。心は荒まないが超能力は開花するので、これを用いて、同じ能力者も味方につけて、世界中のマフィアを束ねるのではなく殲滅。その一方で30年の間に開発されるタイムトラベル技術。何らかの方法でこれを入手したレインメーカーは、恩人(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)の自殺による解決を食い止め、彼自身が自分の人生を歩める未来をつくるため、単身30年前へと向かう!
 という幕切れだったら良かったのになあ。あくまで俺個人としては。


(五月のドラゴンdiary新装版2013年1月23日公開記事より転載) 
 

●日本語版は未発売
Looper/ルーパー[英字幕のみ]Looper/ルーパー[英字幕のみ]
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ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス 他

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