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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『路』
路(ルウ)路(ルウ)
(2012/11/21)
吉田 修一

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この前読んだ『太陽は動かない』 (あら、これもマイベストと書いとるなー)は
ベトナム、香港を舞台としてましたが、本作は台湾。

1990年代に台湾に新幹線が導入された事実を背景にした、
さまざまな世代の日本人と台湾人との交流を描いた感動的な作品です。
  
 
結論からいっちゃうと、すごく面白いのです。
それも『楽園のカンヴァス』的な、すなわち万人向けというか、
本屋大賞になってもオカシクない面白さなのです。

主人公は商社に勤めるバリバリの総合職ウーマン、多田春香です。
台湾への新幹線敷設にあたり、恋人を日本に置いたまま現地に単身赴任する春香。
彼女は、学生時代に台湾に一人旅をしたとき、2日間だけ一緒に過ごした
現地の男性に、今も忘れられぬ思いを抱いています。

相手の男性もまた、春香と巡り合ったことで人生の進路が大きく変わり、
時間も距離も遠く隔たった今なお、再会を心の奥で願っている。

いいでしょう。ロマンでしょう。
でもネタばれは、いたしませんのです。

物語には、他にもさまざまな人々が出てきます。
商社マンの先輩、上司、現地工場で働く台湾の若者たち、
さらには台湾で生まれ育って、戦後日本に戻った、元建築会社勤務の老人などなど。

台湾を心のよりどころにする日本人と、台湾人との関わりがあちらこちらで始まって、
いつかそれが全ての人々につながっていく。

この辺のドラマティックな展開が、ものすごく上手いんです。
新幹線を台湾で走らせるという壮大な企業小説でもあり、それを取り巻く
人々の人間ドラマをふんだんに盛り込み、なおかつ恋愛小説でもありと。
本当にいろんなものが書ける人だなあ。

というか、これまた今までの作品とは全く異なるジャンルで、
文体もどこか読者に迎合してるというのは言い過ぎだけど、
エンタメ色を匂わせない程度に読みやすくしてると思います。

何でも書ける人だけど、本当は何が書きたい人なんだろうという気もする。

しかし、吉田さんらしさを感じさせるのは
やはり結末でしょうかね。

こういう終わり方をすることには賛否両論あると思うけど、
そこが唯一、これまでの作品とも共通する吉田修一さんの個性を感じるものとして、
私はこれでよかったと思っています。

みんなの感想を聞いてみたい本です。
 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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