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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『近代庶民生活誌』
近代庶民生活誌12近代庶民生活誌12
(1996/09/01)
南 博

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Amazonに画像があった他の巻をUPしたけど、
私が読んでいるのはシリーズ第8巻の「遊戯・娯楽」です。

なんでこれを読むつもりになったかというと、
98歳になる myばあちゃんの父ちゃん、すなわち亡き曽祖父が
その昔、地元で芝居小屋だか映画館だかの支配人をしていたらしく、

それを聞いたときは、あら意外と柔らかい家系だったのね、と驚きを持ちつつ、
その頃の地方都市の映画館てどんなものかと ずっと気になってたんだけど、
『本にだって雄と雌・・』を読んだら、
ちょっと昔のことを調べたくなったからなんです。
 

 
ウェブで検索したら、参考資料として引っかかってきたのがこれ。
地元図書館で所蔵していて早速取り寄せたら、何とも重厚で厳しく、
見たいところだけ拾い読みしようと、ペラ見してみたら、

なんだか面白い。

これは昭和16年に朝日新聞中央調査会が実施した「地方娯楽調査」の資料で、
全国の支局に依頼して、それぞれの都市部/農村/山村/漁村の
青少年/壮年/老年層の男女が、どんな娯楽に耽っているかについて
報告書を出させた、まあ定性調査のようなものです。

しかし支局員が思いのままに書き綴っているので、データっぽいものを
素っ気なくまとめただけの地域もあれば、思い入れに満ちたレポもあって
けっこう笑えるところがあるのです。

たとえば千葉県などは
●農村部の女子壮年層/安産祈願の子安神社を対象とする「子安講」で
「年三回集まって米五升づつを持寄り夕食をともにすることが、この世の極楽」

●漁村の男子青年層/「映画よりは安芝居を、安芝居よりは色ものが受ける」
「村祭には娘を対象にあさつたり鞘当を演ずる」


特に木更津においては
●「一部青壮年者層には依然賭博の風習があり、子供まで喧嘩クモを取組ませる悪習があった」
●「花街が盛んなため遊蕩三昧の悪風あり、有力者ほどその傾向が強い」

などなど、結構生々しい話が出てきます。

まあ、細かいとこは読めば読むほど面白いんですが、全体的には
戦争を目前にした統制下では、人気の旅芝居や演芸が減り、
地域の人を結ぶ「○○講」の類も衰退に向かい始めていたこと。
でも寄り合いっぽいモノは多々あって、男は酒を飲み、女は食事して
日頃のウサを晴らしてた、人と人の濃い絡みが伺えます。

その一方で、都市部を中心に映画が人気を集めていたこと、
高尚なものよりは大衆路線が大ウケしていたこと などがわかります。

埼玉では「一般に高級なものは当らない」「低俗なものは、はづれる虞れがない」
支局員があれこれ憂えておられます。

・・・

でも全体的に感じたのは、今ほど東京に一極集中してる感じがなくて、
首都圏vs地方、の文化の差よりも

それぞれの地方における 都市部vs農村・漁村・山村部の方が
文化の差があったんだなあ、ということ。
地方都市はそのエリアにおける「街」としての機能を果たしてたんだなと。

だから、と本題に戻ると、
曽祖父が支配人をしてた時代は大正期なのですが、
昭和の戦前期においても、住んでた市内には映画館はなんと常設館が4館あり、
劇場も1館、動員数も相当あったとのこと。レコード屋は市内に6軒。えっそんなに?

図書館も盛況で、ハイカラな「都市」だったんだなあとビックリ。
今では、繁華街はシャッター街と化してしまい、街のレコード店もなくなり、
映画館といえば、郊外の大規模ショッピングモール内にシネコンが1館あるきりですが。

今のように東京東京、と皆のベクトルが向かうこともなく、
暗い時代ながらも 地方のエネルギーはもっとあったんだなあ。

曽祖父は映画館より劇場の支配人クサイのですが、
さらに突っ込んで、どんな興行がかかってたのかとか
調べてみたいと思っちょります。
 
画像はないけど、第8巻はこちら。

近代庶民生活誌 8 遊戯・娯楽近代庶民生活誌 8 遊戯・娯楽
(1988/04)
南 博

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