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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
あのわくわくをもう一度「ルパン、最後の恋」。
ルパン、最後の恋 〔ハヤカワ・ミステリ1863〕 (ハヤカワ・ミステリ 1863)ルパン、最後の恋 〔ハヤカワ・ミステリ1863〕 (ハヤカワ・ミステリ 1863)
(2012/09/07)
モーリス・ルブラン

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モーリス・ルブランの死後70年を経て発見された
遺作がこの「ルパン、最後の恋」。

小学生のころ、むさぼり読んだ「怪盗ルパンシリーズ」。
その新作とあっては、読まないわけにはいかない。
発売前から図書館に予約を入れ、
やっと手にしたときは、
初恋の人に再会した気持ちになった
(なら、買えよ、なんだけど)。

ルブラン先生は推敲に推敲を重ねる方だったとか。
ところが、この作品を直している間にお亡くなりになったため
最後まで完結してはいるものの、完成はしていない作品のようである。

そうだよね、仕方ないよね。
だって、小説としては残念な出来映えなんだもーん。

変装の名人アルセーヌ・ルパンなんだから、
誰がルパンなのか、もうちょっと引っ張ってほしかったし
悪党どもがどいつもこいつもおまぬけすぎるし
「すごい」ことを「すごい」とそのまま表現しちゃうのって
あんまりだと思うし。

不満はいっぱいある。
それでも、読めてよかった。眼福(心福?)だと思った。

小学生のときは、南洋一郎氏の名訳のおかげで
はらはらどきどきできたけど、
考えてみれば、物語の背景となる時代のことなんて
何もわからず、おとぎ話として読んでいたんだと思うのだ。

今読むと、わかり方がぜんぜん違う。
イギリスとフランスの間の確執、
植民地を巡る各国の思惑、
市民階級が台頭してきた世の中での貴族階級の脆弱性、
古典的女性感の揺らぎ、新しい科学技術への夢と憧れなど、
アルセーヌ・ルパンは、その時代だからこそ
生まれて来たヒーローだったんだー
ということに深く納得がいったのだった。

ま、そういうことが、一切わからなくてもあんなに楽しめた
南洋一郎訳はけっこう超訳だったのかもしれない。

小学校の図書室の、木の椅子に座って読んだ怪盗ルパンシリーズ。
たくさんの子どもたちに読まれて、愛されて、
ちょっとぼろっちくなった何冊もの本のことを
懐かしく、思い出しながら至福の数時間を過ごした。
今年の貴重な1冊である。


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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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