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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『光圀伝』
光圀伝光圀伝
(2012/09/01)
冲方 丁

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圧巻の751ページ。

いやはやエンタメ系と思いきや、かなり重厚な作品で
それなのにページを繰る手が止まらず、一気に読み上げました。

あっさり
本年のマイベスト更新。
 
 
冲方さんの作品は『天地明察』しか読んでなくて、
その前のジャンル違いのものは触れてもいないのですが、

この作品はまた『天地明察』を突き進んだようなハードな文体で、
綿密な史料調べのもとに、水戸光圀の多面的な人間像が描かれ、
こういうものも書ける人なのかと、あらためてその筆力に驚かされます。

そもそも、水戸光圀といえば「水戸黄門」のイメージしかない私は
その幼少期、青春期というものを想像したこともなかったのですが、

どこまでが史実で、どこからが創作か、判断が難しいけれど、
若い頃は血気盛んで、罪なき無宿者を気まぐれに斬り殺すような
狼藉を成す一面もあった人物とのこと。

生涯正室を持たなかった父の側室の子として生まれ、兄を差し置いて
世子とならされた運命に「不義」を感じて苦悩し続けたこと。

常軌を逸した父のスパルタ教育で心身を鍛え上げられ、
敏捷性に富んだ立派なガタイと母譲りの美貌を持ち、
居酒屋で酒を飲んでは坊主相手に問答をふっかけて暴れ、
岡場所遊びに浸りながらも、心に純愛を忘れず。

己の手で「義」を成すためにひたすら儒学を志し、
人心を掌握し、全国津々浦、朝廷にまで及ぶ多彩な人脈を築き上げ、
名君として水戸藩を反映させて、将軍家に恐れられるまでになったこと。

何より貪欲な向学心を生涯持ち続け、水戸藩の使命として
史書編纂に骨折ったこと。

その一方で「不義」と判ずれば、迷うことなく
家臣を切り殺す怜悧さを持ち合わせていること。

オールマイティでありながら、人間くさく、根源的に生きる意味を考え、
迷い悩む光圀像は、万人受けするものではないとは思います。

しかし、その力強さ、勇気、決断力、実行力。
なるほど人の上に立つべき人とはこういうものかと。

周辺も、宮本武蔵にはじまり、著名な人物が豪華に勢ぞろい。
後半は、あの安井算哲を支援する姿も書かれております。
もとは『天地明察』に出てきた光圀像が面白い、
という編集者の勧めもあって、書かれたものだとか。

これはNHK大河になると面白そうだなあ。
「水戸黄門」様のイメージが覆されちゃうけどね。
 
持ち歩き不便な厚さだけど、
読み応えはたっぷりあります。
 
本日現在、今年のマイベストです。
 
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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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