♪おすすめ Blog

カテゴリ

最新コメント

Link

ブックオフオンライン【PC・携帯共通】

このブログをリンクに追加する

プロフィール

おもしろ本棚

Author:おもしろ本棚
読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

検索フォーム

月別アーカイブ

QRコード

QR

おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
泣けるだけじゃない「転がる空に雨は降らない」
転がる空に雨は降らない


泣ける小説はけっこうあります。
人は泣くことで、心身ともに洗い流せるものがあるらしいので
私は泣くことも、泣ける話を見たり読んだりするのも好きです。

この小説も泣けます。
でも、他の「泣ける小説」とはちょっと違うところがありました。

いわゆる泣ける小説は、読み進むうちに
だんだん物語に引き込まれ、
登場人物の気持ちに共感して、
最後に泣いてカタルシスを得る、というのが常道。
じゃない?

この小説は、いきなり最初の50ページくらいで
泣けてしまうのです。
誰も悪くないのに、取り返しのつかない状況に
陥ってしまう2つの家族のどうしようもなさに。

交通事故で7歳の息子を亡くしてしまう「父」は
すでにピークをすぎたとはいえ、プロリーグのゴールキーパー。

その加害者の「息子」はプロを目指してユースチームに
入ろうとしているサッカー少年。

事故をきっかけに、最初の50ページで
いきなり2つの家庭が崩壊し、
大人たちは自責と他責の無限ループに堕ちてしまいます。

誰にも悪意はない。
誰もが自分を許せない。
そんな出来事は、自分の人生にも起こり得ます。

それぞれが苦しみながら、
それでも時間と周囲の人間に少しずつ癒されて
再び立ち上がっていく過程が
サッカーという横糸を絡めて、丁寧に描かれます。

自分一人の力じゃできない。
でも、自分が力を出さない限り落下は止められない。
失ってしまった存在と悲しみは、決してなかったことにはできないけれど
人はそれを抱えながら生き続け、
再び新しい喜びや大切なものを手にすることはできる。

そういうエンディングなので、カタルシスはあるけど
涙は出ず、明るい気持ちで読み終えることができました。

素直に、いい小説です。
変な味わいの小説が好きですが、
たまにこういうストレートさわやか読後感もいいなあと。

新潮社のサイトに北上次郎氏の書評があります。


転がる空に雨は降らない転がる空に雨は降らない
(2012/07/20)
小野寺 史宜

商品詳細を見る
スポンサーサイト

テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://marmadays.blog2.fc2.com/tb.php/471-44624493
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)