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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
ゴミ屋敷の向こうに昭和が見える「巡礼」
巡礼

「橋本治初の純文学小説」だそうです。
たしかに評論や古典の現代語訳の印象が強いけど、
でも、ってことは「桃尻娘」シリーズは純文学じゃないかったってこと?

ゴミ屋敷とそれを取り巻く近所の人々を描く第1章「ゴミ屋敷」。
戦争中に少年時代を過ごし、戦後荒物問屋の住み込み店員となり、結婚して実家の商売を継いだゴミ屋敷のじいさんの人生が綴られる第2章「家族」。
そして、あるきっかけでじいさんが外に出て行くことになる第3章「巡礼」という構成で、ゴミ屋敷を背景に戦中戦後高度成長の昭和という時代が描かれます。

主人公はじいさんというより、昭和の日本と日本人なのかもしれません。
橋本さんの文章は、時代の切り取り方が見事です。

「ソ連製の人工衛星が飛んだ。「すごいもんだな」と人に思わせる「未来」は近づいていて、しかし、人はまだ「人工衛星の下で人が金盥を使う未来」の存在を当たり前のように信じていた」とか。
「時代はあっさりと、深刻さを捨てる方向に向かっていた」、
「急行は一日中運転され、快速や特急という電車も出現した」エトセトラ。
日常のディテールをていねいに重ねることで、
低い視点から時代の大きなうねりを捉えていきます。

自分の記憶と重ねながら昭和の時代を追体験し、
そしてうれしかなしのフィナーレへ。

普通の人々の、トリビアでまじめでどことなくユーモラスな毎日、
その集合体が歴史なのだなあ。
派手さはないけど、じんわり心にしみてくる良い小説でした。

巡礼巡礼
(2009/08/28)
橋本 治

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