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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
狭い湾から抜け出せば…「晴天の迷いクジラ」
晴天の迷いクジラ

「女による女のためのR-18文学賞」から、あれよあれよと
言う間に「山本周五郎賞」まで上りつめた(上りだよね?)
「ふがいない僕は空を見た」の窪美澄さんの長編第二作です。

北上次郎氏絶賛と聞いて、早速手に取ったわけですが、
一作目のような高揚感はなかったかな…。

そうは言ってもよくできた小説です。


倒産しそうなデザイン会社で仕事に忙殺され、恋人にふられ、
鬱になってしまった24歳の由人。
その会社の社長で結婚生活と子どもを捨てた過去を持つ48歳の野乃花。
過干渉の母親に振り回され、友達を病気で亡くし、
ひきこもり、リストカットを繰り返す16歳の正子。

3人が小さな湾に迷い込んだクジラを見に行き、
偽の家族を演じながら、何かが少し変わっていく…。

追い込まれ、本来見えるものが見えなくなってしまった3人の状況は
湾に迷い込み、浅い内海で弱っていくクジラに似ています。

湾を出て、広い場所に出れば、視界が開けて
動きも自由になるのに。
自分の力で外へ向うんだ! と声援したくなります。

外海へ出ること=命が助かることではないと
クジラ博士は言ってるけれど。
それでも、クジラにも由人、野乃花、正子にも
開けたところに行ってほしいと思いました。

私がもう一つ高揚感を感じられなかったのは
「ふがいない…」で感じた
うわあ、窪だあ、という独特のにおいが
薄くなった気がしたせいかもしれません。

うまくなって、そつなくなって、ごつごつしなくなって、
それは進歩なんだろうけれど、ちょっと残念でもありました。


晴天の迷いクジラ晴天の迷いクジラ
(2012/02/22)
窪 美澄

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

コメント
まだ上昇中かな
私は『ふがいない・・・』よりよかった、と思うクチです。
ああ、こういうふうにも書ける人なんだと。

ただ、逆に小説として文章が未熟な部分が気になったというか。
一つは、それぞれの章が、違う登場人物の視点で描かれるけど
地の文に作者や他の人物の視点が混在していて、たとえば
由人の父親が主語ならば「妻と娘」と書くべきところを
主語を省いたまま、「母親と妹」という由人の関係性で書いてあったり。
5歳の正子という設定なのに、作者のオトナ目線で書かれていたりとか。

さらにどうでもいいことだけど、高菜漬けを食べる音は「ぱりぱり」じゃ
ないだろうとか、擬態語ひとつの選び方にも気を配ってほしいとか。

深いテーマで描かれたいい作品なのに、そういうささいなキズがけっこう
引っかかってしまったので、この先文体がブラッシュアップされれば
もっともっと力のある作家さんになるだろうな、と期待します。

でもラストはよかったと思う。
特にミカの無情さが。現実てそんなもんだから。
[2012/06/06 21:16] URL | ままりん #- [ 編集 ]


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