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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
グサッとくる短編集「ヴァレンタインズ」
ヴァレンタインズ

年の初めに「去年のベスト10の本を教えて」と
必ず聞くことにしている友達がいます。
彼の本読み力を信じているので、教えてもらった本の半分くらいを
読むようにしています。
半分、と言うのは好みがまったく重なるわけではないからですが。

去年の彼のベスト10の中の1冊が「ヴァレンタインズ」でした。



1月から12月までのタイトルがついた12編の短編集です。
作者のオラフ・オラフソンはアイスランドの人。

寒くて、人が少なくて、お父さんの名前にsonをつけて
息子の名字にするという国。

あ、イーデス・ハンソン!と思ったけど
調べてみたらデンマーク系でした。

ま、とにかく、アイスランドなのです。

作者はソニー・インタラクティブ・エンタテインメントの初代社長を務め、
現在はタイム・ワーナー社の上席副社長という
ビジネス界でも卓抜した業績を上げていて、
しかも作家としても戯曲や小説で高い評価を得ているという
天が二物を与えちゃった人。
そのうえイケメンです。三物を与えられてる?

でも、この人の視線はとても意地悪。
12の物語はどれもこれも、長い時間を一緒に過ごしてきた男女の間に
ある瞬間、ささいなことでぴしっと音をたてて亀裂が入るお話ばかりです。

思い当たるふしがある、あるねぇこういうことと思う、
全部そんなお話なので、痛かったり、身につまされたり、
頭を抱えたりしてしまいました。

12組のカップルのぴしっという瞬間で物語は終ってしまい、
その後、この二人はどうしたんだろう…と空想が広がります。

別れるのか、傷を抱えながら続けていくのか、
何かが起きて亀裂が修復されるのか。

考えているとそれが自分にも降り掛かってきそうな、
ホラーじゃないのにけっこう怖い短編集でした。


ヴァレンタインズ (エクス・リブリス)ヴァレンタインズ (エクス・リブリス)
(2011/04/06)
オラフ オラフソン

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

コメント

この短編集には
一月から十二月までを表題とした十二の愛の物語がおさめられています。

オラフ・オラフソンはアイスランド人。
アイスランドを離れてアメリカで暮らす人々が多く登場します。

ある一言をきっかけに、平穏に暮らしていた夫婦の生活にさわさわと風が吹いてくる、
あるいは、ずっと押さえていた思いが小さな出来事によって沸き立ってくる。

短い歯切れの良い文が続いて、二人の日常に、夫の諦念に、妻の不安に
いつの間にか引き込まれてしまいます。
息をつめて目を凝らして読むので、みぞおちの辺りがひりひりして
胸が苦しくなります。

物語はどれも20ページ余りの長さで、はっきりとした結末が用意されてはいません。

登場人物の惑いの中に読者も一緒に投げ出されて、
日常にすぐには戻れずにうろうろと
意識をさまよわせることになるのです。

ハッピーエンドは一つもなく、どちらかと言えば悲惨な状況の物語ばかりです。
それなのに読んだ後の視界はあかるい。

若い時に読んだらただ絶望的な印象しか残らなかったでしょうが、
年を重ねたおかげで、男の身勝手さや、女のずるさに共感できるし、
それが時には滑稽にさえ思えてきます。

『湿地』つながりで、jefyさんに教えてもらったこの作品、
今年のベスト作品にノミネートです!

jefyさん、どうもありがとう。
[2012/10/09 00:55] URL | よぴかり #- [ 編集 ]


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