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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
痛いぞ、凄いぞ「ぬるい毒」
ぬるい毒

大好きな本谷有希子、しかも芥川賞落選作。
これを読まずにいられようか、と手に取って、
あらあら重たい話だわ、暗い方面に走ってちゃったね、本谷さん、
と思いつつ、さっき読み終えました。

う~ん、これは名作かも…。

でも、痛い。
心がひりひりする。

小説によって、自分が心の中に持っているけど
目をそらしてきたどす黒いものをつきつけられることって
けっこうあるように思うのですが、
この作品は、その嫌なのものをつかみ出して、
さらに顔中に塗りたくったみたいなひりひり感です。

つかみ出された内側の傷痕も痛いし、
塗りたくられた表側も腐っていきそうだし。
「ぬるい毒」は絶妙なタイトルだなあ。

本谷さんは新しい境地へ行っちゃったと思いました。
そこは居心地のいい場所ではないかもしれないけれど、
誰でもが書いたり、伝えたりできるるものではない、
すごいところです。
そして、私は、もっと読みたいな、その世界。
痛いよー、怖いよー、と言いながら。

イケてない高校時代を過ごした熊田さんは
短大で脱皮し、きれいな女の子になりますが、
23歳で魂が死ぬと思い込んでいて、
その準備のために生きています。

ある日、高校時代の知り合いを名乗る男から電話があり、
2年の時間をかけて付き合うようになりますが、
こいつは嘘つきで誠意のかけらもなく
人の自尊心をずたずたにすることを喜びとするようなヤツ
(熊田さんの一人称なので、熊田さんのとらえ方ですが)。

侮辱され、傷め付けられ、何度も爆発しそうになりながら
舌が膨れ上がったようになって何も言えない熊田さん。

熊田さんの毒、男とその友人たちの毒が
ぬるいながらも、限界まで濃さを増していって、ラストへ…、
というようなお話なんだけど、
すべては熊田さんの妄想のようでもあります。

最後の方で熊田さんは、
サロンで発表したらみんなに笑い者にされた画家アンリ・ルソーの
「蛇使いの女」に言及します。
この表紙はルソーなんだ、やっぱり、と見返しを確認してしまいましたが、
内容とよく似合う、素朴な怖さを感じさせる表紙がとても素敵です。

ぬるい毒ぬるい毒
(2011/06)
本谷 有希子

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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