♪おすすめ Blog

カテゴリ

最新コメント

Link

ブックオフオンライン【PC・携帯共通】

このブログをリンクに追加する

プロフィール

おもしろ本棚

Author:おもしろ本棚
読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

検索フォーム

月別アーカイブ

QRコード

QR

おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
20世紀イギリスの橋田ドラマ「よくできた女」
よくできた女

版元によると「おひとりさま」小説の傑作、
作者のバーバラ・ピムは「20世紀のジェイン・オースティン」と称され、
長い不遇の後、タイムズ紙のアンケートの結果、
「最も過小評価を受けた20世紀の作家」として見直された人だそうです。

戦後のロンドンで両親のささやかな遺産とパートタイム収入で暮らす、
30歳を過ぎた独身女性ミルドレッドの語りで物語は進みます。

牧師の娘だった彼女は自然のなりゆきで教区活動に励み、
牧師姉弟や教会の仲間、学生時代の友人と交流しながら平穏に暮らしています。

文化人類学者と海軍将校の「華やか」な夫婦がアパートの階下に越して来て
彼女の日々に新たな変化が…起こりはしますが、
全体的には大事件があるわけではありません。

とはいえ、彼女の心の揺れはそれなりに大きく、
いろいろなことを想像してははらはらしたり、おろおろしたり。

ジェイン・オースティンといえば、
私の中では「イギリスの橋田壽賀子」。
つまり、バーバラ・ピムは「20世紀イギリスの橋田壽賀子」。

女の目から観た世の中のこと、日常のあれこれが
下世話だけど「あるある、こういうの」というエピソード満載で
ちょっとシニカルに語られるというスタイルです。

自分は無知で容貌もぱっとせず、「よくできた女」と言われることの多い
無害で目立たない存在と認識しているミルドレッドですが、
そのような自己認識を元に彼女が現実に対処していく過程は
不思議なユーモアに満ちています。イギリスっぽい変なおかしさです。

婚約者に破棄を通告して、雨の中をミルドレッドに報告するため
走って来た牧師のジュリアン。
事態は深刻です。
「ああ、なんてことでしょう」と心を痛めながらミルドレッドは
「それにしてもジュリアンはなぜ
こんなときに卓球ラケットを持ってきたのかしら?」と考えます。
こういう小物使いが巧みです。
ふと客観視したときの滑稽さを見事に象徴しています。

ミルドレッドの冷めた人生観もうなずける部分が多く、
思わず「うまいっ」とうなってしまう小説でした。


よくできた女(ひと) (文学シリーズ lettres)よくできた女(ひと) (文学シリーズ lettres)
(2010/11/26)
バーバラ・ピム

商品詳細を見る
スポンサーサイト
コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://marmadays.blog2.fc2.com/tb.php/184-f4348253
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)