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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
秘密は平和なおうちの中にあるらしい「小さいおうち」
小さいおうち

この作品で直木賞を受賞し、一気に有名作家になった中島京子さん。
自慢しちゃいますが、デビュー作「FUTON」で注目し、
「イトウの恋」で新作を必ず読む作家にノミネートした
わたくしの目は確かでした。えっへん。

この小説は、昭和の初め、小学校卒業と同時に山形から上京し、
女中になったタキさんが晩年に記した回想録という体裁です。

東京山の手の郊外にある赤い三角屋根の小さいおうち、
平井家で過ごした戦前から戦中の日々が、
社会科で現代日本史を習った私たちには、
意外な明るさ、意外な豊かさを持った時代として描かれます。

平井家は優しくて仕事熱心で男の臭いのない旦那様、
若くておきれいな奥様、かわいい恭一ぼっちゃまの3人家族。
タキさんは家事能力も、女中的気配りも優秀で、理想的で、
4人は平和な毎日を送っていました。

そこへ、やや不穏な気配を持ち込む男が登場し…。
しかも、時代は急速に戦争に突入していき…。

最後の章はタキさんの甥の息子で、この回想録の唯一の読者であった
健史くんがタキさんが亡くなった後書いた、という設定です。
ここで、それまで読んでイメージを作ってきた世界が
突然ぐんにゃりする感覚があります。
これはある意味、読書の醍醐味。

世の中には人の数だけ事実があるのね、
と最後のページを閉じるときには心地よい酩酊感さえありました。

中島京子さんはすごい作家です。

蛇足ですが、「FUTON」は田山花袋の「布団」、
「イトウの恋」はイザベラ・バードの「イザベラ・バードの日本紀行」と
併せて読むと理解がいっそう深まるように、
「小さいおうち」はバージニア・リー・バートンの「The Little House」を
一緒に読むべきかもしれません。
小さいときに読んだ気もしますが、もう一度読もうと思います。


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(2010/05)
中島 京子

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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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