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読書会「おもしろ本棚」のメンバーが、思い思いに「本」「映画」「モノ」「コト」を素顔で語ります☆

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おもしろ本棚 Ver.2 <よりみち篇>
「おも本」メンバーが、本・映画・ドラマなどなど、熱く思い入れを語る<よりみち篇>。
『夜行』


久々の森見さん。
一見ラノベ風な表紙にちょっと意外な感じがしましたが、
内容も今までの森見文学とはちょっと違って、これも意外なホラーの香り漂うファンタジーでした。

京都の小さな英会話サークルで、ともに学びながら青春期を過ごした男女5人が、同窓会がてら、十年ぶりに京都・鞍馬の火祭を観に集まる、というお話なのですが。

十年前の火祭で、彼らは仲間の女性のひとり「長谷川さん」を見失います。彼女は何の手がかりも残さずに、そのまま二度と姿を現わすことはないままです。
その夜再会した5人は、それぞれに「長谷川さん」の消えた過去を重く感じています。そして、順にその後の自分の生活を語り始めるのですが、その一つひとつが、日常に潜む闇の世界に引きずり込まれそうな不可思議な体験ばかりで、読む側を不安な心持ちにさせるのです。

やがて、それが夭逝したとある版画家の「夜行」という連作と深く関わっていることがわかります。
「夜行」とは夜行列車の夜行なのか、百鬼夜行の夜行なのか。
すべての道に通ずる世界として、墨で塗り込めたような深い闇が物語を包み込みます。
行方をくらました長谷川さんもその闇に呑みこまれてしまったのでしょうか。
情緒あふれる文体で各地を小旅行するような気分に浸りながらも、湿った闇の空気を感じるような、ひんやりとした読後感。

一人一話、5夜にわたるオムニバス小説の舞台は尾道、奥飛騨、津軽、天竜峡を経て京都に戻るというもので、特に尾道の急坂の街並みが、深い深い物語の始まりであり、終わりともなる場所として取り上げられています。
小学館の月刊小説誌『STORY BOX』に連載されたものだそうですが、ちょっとチャレンジングな森見さんの新たな一面に出会えた小説でした。



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テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

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